保護中: Kenmochi Design Associates

剣持デザイン研究所は、1955年にデザイナー剣持勇によって設立された、日本を代表するデザイン事務所です。創設以来、家具・インテリア・建築付属物・展示空間など、多岐にわたる分野でデザインを手がけ、「生活文化の質を高めるデザイン」を理念として活動を続けています。

戦後日本の復興期において、剣持勇は「工業化と手仕事の共存」をテーマに、日常の中にある美を再発見するデザインを提唱しました。その思想を継承する剣持デザイン研究所は、プロダクトデザインから空間設計に至るまで、素材の特性や職人技を尊重しながら、時代とともに変化する生活様式に寄り添ったデザインを実践しています。

同研究所は、家具メーカーとの協働によって数多くの名作を生み出してきました。天童木工、秋田木工、ヤマカワラタンなどとの共同開発を通じて、日本の家具産業の発展に大きく貢献しました。また、東京會舘、香川県庁舎、ホテルニュージャパン、京王プラザホテルといった戦後を代表する公共・商業施設のインテリアデザインにも携わり、「ジャパニーズ・モダン」の理念を具現化しました。

半世紀を超える歴史を持つ剣持デザイン研究所は、現在も剣持勇の設計哲学と思想を受け継ぎながら、デザインアーカイブの整理・保存、復刻プロジェクトの監修、企業や行政との共同研究など、次世代へ向けた文化的活動を継続しています。