Phantom Hands

Bangalore, India

Phantom Hands

ファントム・ハンズは、インド各地の職人による家具製作工房です。創設者ディーパック・シュリナートは、「オリジナルのデザインを継承するため、チャンディーガルの家具を再現することを決意した」と語っています。

数世代にわたり木材加工を生業としてきた北西部ラージャスターン州の木工職人、北部ウッタル・プラデシュ州ゴラクプールの木材研磨の職人、南部カライクディのラタン編みの一族など、インド各地の熟練職人が集まり、一つ一つ手作業で家具を製作しています。コンピューター制御で加工を施すNCルーターが主流となる中、ファントム・ハンズは100%手作業で工芸家具を生産しています。

「ファントム・ハンズ」という社名は、優れた手仕事を象徴するとともに、伝統的な技術を受け継ぐ現代の職人たちを表しています。

2015年に始動した「プロジェクト・チャンディーガル」は、チャンディーガル都市計画の建築群のためにピエール・ジャンヌレがデザインした一連の家具を再生産するプロジェクトです。元々ヴィンテージ家具を扱っていたディーパックが、インドの歴史や工芸、職人のコミュニティに対する情熱をもって、誰も実現できていなかった再生産を試みたことから始まりました。彼は、ル・コルビュジェに師事した建築家バルクリシュナ・ドーシをはじめ、数々の建築家や学者とも交流があり、単なるビジネスではなく、インドのモダニズムの歴史や伝統工芸を未来に残す取り組みであると話します。

現在、バンガロールにある工房には100名を超えるスタッフが働き、素材の加工から梱包まで全工程を自社でおこなっています。敷地内には豊かな木々や草花が植えられ、スタッフのひとりが「この会社のユニフォームを着ることを心から誇りに思う」と語るほど、誇りと愛に満ちた環境です。地産地消、カーストや年齢を問わない地元民の雇用、居住の提供、若者への伝統技術の継承といった取り組みは、ただのビジネスではなく、歴史や文化、人へのリスペクトから生まれています。ファントム・ハンズは、企業であると同時に、一つの大きなコミュニティとも言えるでしょう。

近年では、「プロジェクト・チャンディーガル」だけでなく、数々の現代デザイナーとのコラボレーションや、2025年にはジェフリーバワの家具復刻プロジェクトも発表。コンテンポラリーから復刻まで幅広く展開しています。デザインの魅力、手作業による自社一貫生産の品質の高さ、そして時代に合った理念が、多くの支持を集め、特に若い世代からも注目を浴びています。

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Project Chandigarh について

プロジェクト・チャンディーガルは、「チャンディーガル都市計画」建築群のためにデザインされた一連の家具を、インドの工房「ファントム・ハンズ」によって2015年にスタートした再生産プロジェクトです。都市計画のあった当時、短期間に数千脚の家具を製作する必要があったため、インドで古くから流通していたチーク材を使い、地元の伝統的な手工芸の技術を採用することで、工房の設備などに左右されることなく、現地の多く人々が製作に携われるようにピエール・ジャンヌレはデザインを行ったと言われています。その結果、様々な職人によって、木の太さや角度、製作方法の異なるコレクションが作られました。これらの製作背景により、オリジナルのデザイン哲学に従っていない質の悪い製品も多く存在しています。

​◾️CASA DEは、[Phantom Hands] の国内総代理店です

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